「カードで購入した商品を返品した。でも、代金はいつ戻ってくるの?」
カードで支払ったお金が戻ってくるまでには、最長で2ヶ月ほどの時間が掛かります。
と言うのも、カードを使った支払いの取り消しは、カード会社を通してしか対応できないからです。
原則、カードで支払ったものを現金で払い戻してもらうことはできません。
今回は「カードとその返金」について、その概要やよくある質問への回答をまとめました。
読み終えていただければ、十分な知識をもって返金に関する不安を解消できますよ。
目次
カード決済の返金はいつ・どうやって行われるの?
まずは、カードの返金・キャンセル方法の基本について見ていきましょう。
①カードのキャンセル処理は2パターン
前提としてカードを通した決済は、カードを通してでしか取り消すことができません。
カードで支払ったお金を、現金で返してもらうのは不可能だと思ってください。
(お店の対応により例外はあるかもしれませんが、少なくとも公には認められていません)
また、このときのキャンセル処理は、大きく分けて以下の2パターンとなります。
……店舗での決済時など、決済とキャンセルにタイムラグが少ないとき
(2)一度決済して、翌月または翌々月の請求額から相殺、または入金
……ネットショップ利用時など、決済とキャンセルに日数が開いたとき
……決済からキャンセルまでに、締め日※を超えてしまったとき
※締め日:ひと月分のカード利用額を集計する区切りの日
(1)のパターンであれば、返金についてまったく気にする必要はありません。
カード会社に情報が届かないうちにキャンセル手続きが終了していたのなら、誤った決済が利用明細に載ることすら無いでしょう。
(会社によっては決済情報とキャンセル情報が併記されることもある。この場合も請求額は0円になるので気にしなくてよい)
一方、(2)のパターンだと返金手続きが完了するまでには1ヶ月~2ヶ月の日数が必要になります。
ここからはこの手続きが取られた際の詳細について、解説していきます。
②キャンセルしたはずの代金が引き落とされていたのなら、返金完了には1~2ヶ月が必要に
キャンセルしたはずの決済が利用明細に載っていたのなら、返金手続きが行われるのは次回、もしくは次々回の引き落とし時になるとお考え下さい。
(返金完了までのスピードはカード会社の体制や締日などとの兼ね合いによる)
これは「購入」と「キャンセル」の情報がカード会社に届くまでのタイムラグが原因ですね。
基本的な返金手続きは「カード代金からの相殺」によって行われます。
例えば翌月のカード利用額が10万円、返金額が1万円であれば、次回引き落とし額は9万円になる、といった具合ですね。
ちなみに返金額がカード利用金額を上回る場合には、銀行振込による対応がなされるとのことでした。
キャンセルした金額と請求金額の差額が、口座振替日に引き落とし口座へ入金されます。
仮に「キャンセルしたはずの決済を支払わされてしまった」という場合でも、1ヶ月か2ヶ月待てば問題なく対処してくれることがほとんどです。
きちんとお店側にキャンセルの意志を伝え、これが承諾されたのなら、多くは「待っているだけ」で解決するでしょう。
ちなみに返金手続きが行われたかどうかは、利用明細やインターネット会員ページを確認すれば分かります。
★2回の引き落としを待っても返金処理がされなかった場合には、カード裏の電話番号に問い合わせを行ってください。
正しいキャンセル処理が取られていない可能性があります。
★支払いキャンセルに関する相談は必ず「支払いを行うお店」を相手に行ってください。
カード会社側の立場では、加盟店(カードを使えるお店)とあなたのトラブルを直接解決することはできません。
主にネットショップ利用時、商品発送などの手続きが済んでしまった後に支払いを取り消そうとしても、受け付けてもらえないことは多いです。
この場合、基本的には返品手続きを行うことになります。
状況によっては往復分の送料負担が必要ですし、セールやネットオークションを利用した場合には返品自体を断られてしまうことも多いですね。
相手方に送料・梱包といった負担が掛かっている以上、こればかりは仕方ありません。
★一部の返品補償(リターン・プロテクション)が付いたカードをお持ちであれば、お店側の対応にかかわらずカード会社を相手に返金を求めることができます。
★ノーリスクでキャンセルのできるタイミングはお店側の手続きによって異なります。
ネットショッピングの利用時には確認メール、公式HPなどに返金に関する規定が書かれていることが多いので、まずはこれを参照してみましょう。
当該項目が見つからなかった場合、あるいはお急ぎの場合には、直接お店に電話で相談するのも有効です。
カードの返金に関するよくある質問と回答
ここからは、カードの返金についてのよくある疑問にお答えしていきます。
①海外利用分であっても問題なく返金を受けられますか?
返金自体は受けてもらえますが、レートの変動により請求額と返金額に差が出る可能性はあります。
★各カード会社は海外の実店舗での決済取消時、トラブルを避けるためにキャンセルの証拠となる伝票などの取得を推奨しています。
仮に「キャンセルしたはずなのに返金処理がなされていない」といった状況に陥った場合、まずはカード会社に電話を掛け、状況を確認してもらうことをおすすめします。
②返金対象の買い物でもらえたポイントは、返金後どうなりますか?
取り消されます。
すでに使ってしまった場合には、翌月の付与分から差し引かれる等の手続きが取られることでしょう。
③購入した商品が返品できなくても、カードの補償を受けられると聞いたのですが。
「ショッピング保険」「キャンセル保険」(カードによって名称は異なります)等の付いたカードであれば、購入商品の破損や盗難、あるいはやむを得ないキャンセル料の発生などを補償してくれる可能性があります。
請求先や保険の対象となる状況はカードによって異なります。
お持ちのカードの公式HPや受け取りの際に同封されていたパンフレットをご覧になるか、直接カード裏に記載の電話番号に問い合わせてみると良いでしょう。
ちなみにあくまで「補償」ですので、「返金」とは別の手続き(一般的には補償額の銀行振込)が取られます。
④返金の際、手数料は発生しますか?
カードの返金手続き自体に、手数料は発生しません。
ただしカードを使った場所によっては、別途返金手数料などが発生する場合があります。
(定期券の払い戻し手数料、ネットショッピング利用時の送料負担など)
⑤デビットカードやプリペイドカードの返金はどのように行われますか?
デビットカードの場合は銀行口座への入金、プリペイドカードの場合はチャージ額への充当という形で返金が行われることが多いです。
ただしその手続きには時間が掛かりやすいようですね。
★プリペイドカードのチャージ残高を現金に替えることは原則不可能です。
Amazonギフト券などのギフトカードを購入して金券ショップ等に売る、いわゆる「現金化」は、カード会社の規約違反です。
まとめ
- カードのキャンセル手続きは、以下の2パターンで行われる。
- 迅速にキャンセルが完了し、利用明細にも掲載されない(完全に無かったことになる)
- 一度支払いが行われた後、次回もしくは次々回の請求時に相殺(または入金)される
- 後者の場合であっても、キャンセル手続き自体が完了しているのなら大体は「待っているだけ」で解決する
- 2回の請求を待っても返金が行われない場合など、トラブル発生時には契約中のカード会社へ連絡する
キャンセルの手続き自体がきちんと行われているのなら、返金について心配する必要はほとんどありません。
とは言え何らかの手違いや問題が起こる可能性もゼロではないので、キャンセル手続きを行った後には、いつも以上に利用明細をきちんと確認されることをおすすめします。