スマートフォンアプリを使った「QRコード決済・バーコード決済」は、ここ数年で普及したキャッシュレス決済の1つです。
今回は「QRコード決済・バーコード決済」の概要や仕組み、基本的な使い方とメリット・デメリットをまとめました。
目次
QRコード決済・バーコード決済とは
「QRコード決済・バーコード決済」とは、スマートフォンアプリを使ったキャッシュレス決済方法の1つです。
具体的な例としては、以下のアプリが挙げられます。
- PayPay
- LINE PAY
- 楽天ペイ
- d払い
- au PAY
- メルペイ
QRコード決済・バーコード決済は、各アプリの「加盟店」で利用できます。
加盟店はコンビニやドラッグストアから一部の個人経営のお店に至るまで、広い範囲にわたります。
★加盟店はアプリによって異なります。
加盟店はアプリ、または各アプリの公式サイトにて確認できます。
QRコード決済・バーコード決済のチャージと支払い方法
QRコード決済・バーコード決済を利用する場合、商品の代金はどこから支払われるのでしょうか。
ここからは、QRコード決済・バーコード決済における3つの支払い方法について解説します。
①前払い(チャージ)
QRコード決済・バーコード決済では、代金の支払い前に「チャージ」(前払い)が可能です。
チャージが完了していれば、その範囲内で加盟店でのお買い物が可能です。
仕組みとしては、チャージ式の電子マネーカードと同じと考えてよいでしょう。
利用できるチャージ方法はアプリによって異なります。
主要なチャージ方法としては「銀行口座からの振替」「コンビニでの店頭払い」などが挙げられます。
②即時払い
QRコード決済・バーコード決済のアプリでは、クレジット会社から発行されたカードやデビットカードなどを紐づけることも可能です。
この場合、アプリで決済を行った瞬間に、カードに請求が向かいます。
★ただし後払い式のカードを紐づけた場合、実際の引き落としは1~2ヶ月後となります。
③後払い
支払い方法に「キャリア決済」や「後払い」を選んだ場合、代金の請求は支払いの後に行われます。
このうち「キャリア決済」では、QRコード決済・バーコード決済の利用額が携帯電話料金や通信料金に上乗せされる形で請求されます。
後払いを利用するには、一定の信用が必要となります。
そのため後払いには年齢や金額の制限が設けられていることが一般的です。
★後払いを利用できるアプリは限られます。
★後払いには手数料が発生することが多いです。
QRコード決済・バーコード決済の種類
ここからは、支払い方法を設定した後の「QRコード決済・バーコード決済」の使い方について解説します。
①ストアスキャン方式
コンビニやドラッグストアといったチェーン店でQRコード決済・バーコード決済を利用する際、用いられることが多いのが「ストアスキャン方式」です。
利用者は当該アプリのトップ画面を開き、店員に提示します。
店員がバーコードの読み取り機を使い情報を読み取れば、支払いは完了となります。
チャージ、あるいは即時払い・後払いの設定が完了していれば、「画面を見せるだけ」で支払いが終わります。
そのため、後述のユーザースキャン方式に比べても手軽な支払い方法だと言えるでしょう。
②ユーザースキャン方式
「ユーザースキャン方式」では、アプリの利用者がカメラの機能を使い、店舗が提示するQRコードを読み取ることで支払いを行います。
このとき、利用者は利用者自身で、店舗が提示する料金を入力する必要があります。
レジなどに表示された料金を入力し店員に提示し、確認を得られたならアプリ内で支払いを進めます。
レジの近くや飲食店の席に支払い用のQRコードが提示してあった場合には、「ユーザースキャン」が必要だと考えてよいでしょう。
QRコード決済・バーコード決済のメリット
ここからは、QRコード決済・バーコード決済を行うメリットについて解説します。
①現金をやり取りする必要がなくなる
QRコード決済・バーコード決済はキャッシュレス決済の方法の1つです。
キャッシュレスという名前通り、この決済方法を使うと現金をやり取りする必要がなくなります。
現金のやり取りが不要となれば、おつりや小銭を気にする必要がなくなります。
また、ATMを利用する回数を減らすこともできるでしょう。
その他、不特定多数が触れた現金に接触する必要がなくなるため、衛生面でのメリットもあります。
②アプリをインストールするだけで、手数料や追加料金なしで使える
QRコード決済・バーコード決済の他にも、キャッシュレス決済方法は多く存在します。
そんな中で「QRコード決済・バーコード決済」の独自のメリットとなるのは、「簡単にはじめられる」ことでしょう。
QRコード決済・バーコード決済は、アプリをインストールしてチャージを行えば、それだけで利用可能となります。
早ければ支払いの準備が完了するまで、10分も掛からないでしょう。
さらに後払いを利用する場合などの例外を除き、審査や手数料も不要です。
またQRコード決済・バーコード決済は、「やめる」ことも簡単です。
カードが必要な支払方法などに比べると、「手軽に試せる」ことは大きなアドバンテージだと言えます。
③アプリや支払い方法によってはポイントが貯まる
QRコード決済・バーコード決済では、所定の条件を満たすことでポイントを貯めることができます。
ポイントが貯まる条件や還元率は、アプリによって異なります。
ただし現金払いではもらえないポイントを獲得できるというのは、大きなメリットです。
④アプリによっては個人間での送金、割り勘が可能
アプリによっては、同じアプリを利用している方との間でチャージ残高のやり取りや支払いの「割り勘」が可能です。
細かいお金であっても簡単にやり取りができるというのは、QRコード決済・バーコード決済ならではの利点だと言えるでしょう。
QRコード決済・バーコード決済のデメリット
ここからは、QRコード決済・バーコード決済を利用するデメリットや注意点について解説します。
①アプリを起動させないと使えない
QRコード決済・バーコード決済を利用するには、所定のアプリを起動させる必要があります。
そのためスマートフォンの充電が切れていたり、故障している場合には、この決済方法を利用できません。
また人によっては、「支払い前にスマートフォンを取り出してアプリを開く」ことを億劫に思うこともあるでしょう。
②インターネットが使えないと利用できない
QRコード決済・バーコード決済を利用するには、インターネットが必須となります。
スマートフォンが電波の圏外にある場合、この支払い方法を利用することはできません。
キャリアのトラブルなどにより、通信障害が発生した場合も同様です。
またスマートフォンが通信制限の状態にある場合、QRコード決済・バーコード決済の完了には時間がかかりやすくなります。
③還元率そのものは高くない
一般に、QRコード決済・バーコード決済の還元率は0.5%程度です。
この数字は一般的な前払いチャージの電子マネーと同じ程度であり、特別に高いわけではありません。
★ただし一部のアプリでは一定の条件を満たしたり、提携するカードと組み合わせることで、1%以上の還元率を実現できる場合があります。
④電話での問い合わせに対応していないことが多い
QRコード決済・バーコード決済を提供しているアプリは、電話での問い合わせ窓口を設けていないことが多いです。
問い合わせ自体はアプリやインターネットを通して行えます。
ただしトラブルが発生した場合、リアルタイムで対応してもらえないというのは、大きなデメリットだと言えるでしょう。
QRコード決済・バーコード決済は安全なの?
ここからは、気になる「QRコード決済・バーコード決済」の安全性について解説します。
①万が一不正利用が発生した場合は補償を受けられる
仮にアプリが第三者に不正利用された場合、その損害額は補償されます。
仮に不正利用の被害に遭った場合には、各サービスが定める期間内にお問い合わせください。
PayPay | 60日 |
---|---|
LINE PAY | 30日 |
楽天ペイ | 60日 | d払い | 30日 |
au PAY | 60日 |
メルペイ | 期間の指定なし |
★家族や同居人による不正利用は、補償の対象外となります。
②店舗側での返金手続きにも対応(※現金の返金は不可)
QRコード決済・バーコード決済を利用した場合であっても、利用者と店舗の間で返金手続きが可能です。
商品に不備があった場合などには、店舗へ直接お問い合わせください。
ただしこの場合の対応は原則として「取引自体を無かったことにする」形となります。
QRコード決済・バーコード決済で支払ったお金を、現金で返してもらうことはできません。
★店舗側での返金手続きが可能なのは、一定の期間に限られます。
まとめ
- QRコード決済・バーコード決済とは、スマートフォンアプリを使ったキャッシュレス決済の一つ
- アプリをインストールし、チャージ(または即時払い・後払いの設定)が完了すればすぐに利用できるのが強み。
審査もないので誰でも使える - 決済にはインターネットの環境が必須
QRコード決済・バーコード決済は、スマートフォンさえあれば誰でもすぐに始められるキャッシュレス決済です。
始めることもやめることも簡単ですので、「お試し」としてアプリを利用してみるのも良いでしょう。