「ETCを利用したいけれど、お店で依頼すると結構なお金がかかる。
何とか節約する方法はないかな?」
結論から言うと、ETCを利用するためには「セットアップ登録店」にお金を支払い、「セットアップ」という手続きをしてもらうことが必須となります。
…が、インターネットなどを上手く使えば必要費用をいくらか抑えられるかもしれません。
今回は今の車ではじめて「ETC」を使いたいというあなたのため、必要な準備や費用についてまとめました。
読み進めて頂ければ、今のあなたが取るべき行動が分かります。
目次
ETCセットアップとは?
まずはそもそも「ETCセットアップ」とは何なのかについて見ていきましょう。
①ETCの利用に最低限必要なものは「セットアップされたETC車載器」と「ETCカード」
あなたがETCのシステムを利用できたなら、現金を使うことなく高速道路や有料道路をスムーズに通過できます。
そのために最低限必要なものが、「セットアップされたETC車載器」と「ETCカード」の2つとなっています。
②セットアップとは、必要な車両情報などを車載器に書き込むこと
ETCのセットアップとは、車種やナンバーといった車両情報を車載器に記録する作業のことです。
この手続きを行うことで、「ETCカード」に発生する請求が正確なものとなり、ETC車載器の機能がはじめて有効になります。
③ETCセットアップができるのは登録店だけ:個人が自分でセットアップすることはできない
ETCセットアップは車両情報の暗号化などが必須となるため、審査にパスした登録店でしか行えません。
セットアップには3,000円前後の費用が掛かりますが、こちらは必要経費と言えるでしょう。
一般の個人が、自力でセットアップを済ませることはできません。
★実際にはセットアップ料金の他、車載器本体の価格や取り付け費用が発生します。
④ETCカードの入手方法
ETCを通るため、「セットアップされたETC車載器」の他に必要なのが「ETCカード」です。
ETCカードとは、ETCの通過料金を支払うためのカードのことですね。
ETCカードを使って有料道路を通過すると、料金は「後払い」で請求されます。
このETCカードはクレジット会社の機能を利用するため、発行手続きはカード会社から行われるのが一般的です。
年会費や発行手数料はカード会社によって異なりますので、まずはお手持ちのカード会社の案内を確認してみると良いでしょう。
年会費・発行手数料ともに無料のETCカードも多いです。
ETCセットアップのやり方と料金
ここからは、ETC車載器のセットアップを済ませる方法について、もう少し詳しく解説していきます。
①新車を購入するなら、納車の際にセットアップ~車載器の取り付けオプションを付けるのが簡単
あなたがこれから新車を購入するという段階にあるのなら、オプションサービスとしてETCに関する「車載器購入・取り付け・セットアップ」のすべてをディーラーなどにお任せできます。
価格はやや割高になるかもしれませんが、メーカー純正のETC車載器は見た目も良く、機能も充実しています。
そのメリットを具体的に挙げると、「ディーラー純正カーナビと連動して、音声案内や渋滞回避などのサービスを受けられる」「邪魔にならないビルトインタイプの車載器を選べる」などですね。
またもちろん、納車後にカー用品店などに向かうより手間も時間も掛かりません。
特に車に乗る時間が長く、ETCの利用機会も多いのなら、ディーラーですべての手続きを済ませてしまうのが良いでしょう。
ちなみにディーラーで「車載器購入」「取り付け」「セットアップ」すべてを依頼した場合の料金相場は、2〜3万円前後です。
選んだ車載器の種類にもよりますが、カー用品店に比べると5,000円~1万5000円程度割り増しと言えるでしょうか。
②中古車も販売元がETCセットアップ登録店なら、お店や整備工場にお任せできる
あなたが中古車を購入予定、かつその販売店や提携店がETCセットアップの登録店ならば、そのまま車載器の購入・取り付けやセットアップを依頼できます。
ETC関連の手続きに対応しているかどうかは、直接お店に訊いてみるのが良いでしょう。
また中古車購入時にすでにセットアップ済みのETC車載器が搭載されており、ナンバープレートなどに変更がないのなら、再セットアップなしでETCを使えるかもしれません。
CHECK4.ETCの「再セットアップ」が必要なのはどんなとき?
③後からセットアップを希望するなら、セットアップ店に持ち込みを
「購入した中古車に、ETC車載器が付いていなかった」「できる限り費用を抑えたい」という場合には、セットアップ登録店に車を持ち込むのも良いでしょう。
カー用品店などであれば、その場で車載器を購入することもできそうですね。
お住まいのエリアのセットアップ登録店は、以下のサイトから検索できます。
CHECKETC総合情報ポータルサイト「セットアップ店検索」
④新品車載器+取り付け+セットアップ料金は15,000円前後~が基本(※輸入車は割増)
「できる限り手間も時間も掛けずにETCを利用したい」という場合には、セットアップ登録店であるカー用品店で、「車載器購入+取り付け+セットアップ」をすべて済ませると良いでしょう。
車載器の機能にもよるものの、この場合の相場は1万5000円前後からとなっています。
ディーラーで純正品を購入するよりは、多少安く済みますね。
ETC車載器 | 6,000円程度~ ※機能によって大きく異なる |
---|---|
車載器取り付け | 5,500円程度~ |
セットアップ | 3,000円程度 |
合計 | 15,000円前後~ |
★輸入車の場合は費用が上乗せされやすいためご注意ください。
また店舗や輸入車の種類によっては、ETC車載器を取り付けできない場合があります。
★「中古の車載器を購入する」「取り付けを自分で行う」等の方法が可能なら、必要費用をさらに抑えられます。
CHECK3.ETC関連料金を安く節約する方法
⑤セットアップそのものは3,000円前後+30分くらいで完了する
あなたの車にすでにETC車載器が搭載されているのなら、セットアップ手続き自体は30分ほどで完了します。
ただしカー用品店などで「ETC車載器の取り付け」をお願いするのなら、2時間程度を見ておくのが良いでしょう。
またセットアップそのものの価格は3,000円前後となります。
⑥バイク用のETCセットアップは対応店が異なることも多いので注意
自動車(軽自動車を含む)の他、バイクもETCを利用できます。
ただしバイクに対応しているETCセットアップ店は、自動車と異なることも多いです。
あらかじめ対応店舗をご確認ください。
CHECKETC総合情報ポータルサイト「セットアップ店検索」
またバイク用のETC車載器は、自動車よりも相場が高めな傾向にあります。
お店で車載器の購入~セットアップを済ませる場合の料金目安は3万円台からとなっています。
⑦ETCセットアップに必要な書類
ETCセットアップには、「セットアップ申込書」と「車検証」、「運転免許証」(またはその他の本人確認書類)が必要です。
このうち気になるのは「セットアップ申込書」かと思いますが、こちらはセットアップ登録店に備え付けてありますのでご安心ください。
利用者本人の記入項目は、氏名や住所などの4項目のみです。
- 氏名(フリガナ)
- 住所
- 電話番号
- 複数台取付なしの確認
(車内に他の車載器がないかどうか)
ETC関連料金を安く節約する方法
ここからは、ETC関連の料金をできる限り節約する方法についてお話します。
①ネットなどで中古の車載器を購入し、持ち込み対応のお店でセットアップしてもらう
ETC車載器は、中古であっても「再セットアップ」を行うことで利用可能です。
フリマアプリなどでETC車載器を購入すれば、新品を買うよりも安く済むでしょう。
②購入した車載器を自分で取り付ける(※工具などが必要)
あなたが自力でETC車載器を自動車に取り付けることが可能なら、お店へ依頼した際の「取り付け」費用(5,000円程度~)を節約できます。
- フリマアプリなどで中古品を購入
または知人などから譲り受ける
- 車載器を自分で車に取り付ける
- カー用品店などでセットアップのみを済ませてもらう
ただしこちらの過程には工具や配線関連の知識が必要です。
余計な手間や出費が発生する可能性もありますので、自信がある方以外にはおすすめできません。
実際の工程や必要なものについては、動画サイトなどが参考になるだろうと思います。
★セットアップ料金の目安は3,000円前後です。
ETCの「再セットアップ」が必要なのはどんなとき?
ここからは、ETC車載器の「再セットアップ」について触れさせていただきます。
①車載器を別の車に載せ換えたとき
ETC車載器に記録されているのは「車両情報」です。
そのためETC車載器を別の車に載せ替えたときには、車両情報の更新手続きが必要です。
これが「再セットアップ」と呼ばれる過程ですね。
他の人からETC車載器を譲り受けた場合や車を乗り換える場合には、カー用品店などの登録店で「再セットアップ」を行いましょう。
この手続きを済ませないと、請求額が正確でなくなったり、「ETC利用照会サービス」などの関連サービスを利用できなくなったりする可能性があります。
②車のナンバープレートを変更したとき
中古車購入や引っ越し等に伴い、ナンバープレートを変更した場合であっても「車両情報」が変わったことになります。
この場合も任意の登録店で再セットアップを済ませる必要があります。
③車両にけん引装置をつけたとき
車にけん引装置を付けた場合も車両情報変更の扱いとなり、再セットアップが必要です。
再セットアップを行わずにけん引した場合は開閉バーが開かず危険です。
④中古車購入時でも車両やナンバーに変更がないならば、再セットアップは不要
ETCの車載器に記録されているのはあくまで「車両情報」であり、所有者などの個人情報は含まれません。
そのため中古車購入などで車の所有者が変わっても、ナンバー含む車両情報に変更が無いのなら、再セットアップは不要です。
実際にETCを通るまでに「ETCカード」を作っておこう
先にも触れましたが、実際にETCを使うためには「セットアップされたETC車載器」の他、「ETCカード」が必要です。
あなたが「ETCカードを発行できるカード」を複数枚持っているのなら、その発行元のETCカード情報を見比べてみましょう。
その中で「年会費が安い」「ポイント還元率が高い」といった特徴を持つものを優先して選べると良いですね。
また一般に、ETCカードの申し込み~到着までには1~2週間ほどの日数が掛かりますのでご注意ください。
★何らかの事情でカードの審査に通れないという場合には、無審査のETCカードを利用できます。
ただしこちらのカードの利用には、年会費やデポジット(事前預入金)が発生します。
ETCセットアップについてのまとめ
- ETCを通るためにはETCカードの他、「セットアップされたETC車載器」が必須
- 基本的にはお店で「車載器購入~取り付け+セットアップ」をすべて済ませてもらうのが簡単。
特に新車購入時ならオプションに含めてもらえる(相場は2万円~) - できる限り料金を抑えたいなら「中古の車載器購入+自力で取り付け+お店でセットアップ」がベスト。
セットアップ(3,000円程度)だけは個人で済ませられないので注意 - ナンバー含む車両情報が変わった場合には「再セットアップ」が必要に
一口に「ETCの利用を始める」といっても、それに掛かる手間や費用は「どれだけお店にお任せするか」によって大きく変わります。
基本的にはディーラーやカー用品店のプロにお任せするのが手軽ですが、配線回りなどに自信があるのなら、取り付け料金の節約に挑んでみても良いでしょう。