「大きな買い物をしたのに、急な出費でピンチ!」
「リボ払いにしたかったけど、支払い方法は一括しか選べなかった。
今からでも変えられる?」
そんな時の選択肢に、「あとからリボ」があります。
買い物をした「あとから」でも、支払い方法をリボ払いに変更できる支払い方法です。
毎月の支払い額を自分で決められたり、多く払えそうな時は繰り上げ返済したりと、フレキシブルに使えるサービスです。
しかし、手数料が発生するため、利用には計画性が求められます。
そこで、今回は「あとからリボ」についての必要な情報をピックアップしてまとめてみました。
記事を読んでいただければ、リボ払いの基礎知識を確認できます。
目次
「あとからリボ」とは?5分で分かる、あとからリボの仕組み
あとからリボは、買い物をしたあとから、リボ払いに変更できるサービスです。
通常、買い物などでカードを使う時は決済時に支払い方法を選びます。
そして、それに応じた支払額が後日指定された日に銀行から引き落とされます。
ですが、以下のように一旦選んだ支払い方法を変更したい場合、「あとからリボ」で支払い方法をリボ払いに変更することができます。
- 急な出費が発生し、支払日に銀行口座残高が足りなくなりそうな場合
- 決済時、支払い方法にリボ払いが選べなかった場合
①決済完了後、支払い方法を「毎月一定額の返済」に切り替えられる
あとからリボで変更できる「リボ払い」は、「リボルビング払い」の略称です。
決済の全額を一度に支払う1回払いとは違い、一定の金額を完済まで毎月支払っていく支払い方法です。
支払額は自分で決めることができます。
カード会社が最低支払額や支払い単位の金額を設定している場合は、それを超える額を支払っていきます。
②利用には手数料がかかる
あとからリボに変更すると、未払いの残高に応じて手数料がかかります。
リボ手数料の年率はカード会社により異なりますが、だいたい15%前後というのが一般的なようです。
A社 | B社・C社 | D社 |
---|---|---|
実質15.0% ※カードにより異なる | 実質年率15.0% | 10.2~15.0% ※カードにより異なる |
手数料は、未払いの残高に応じて前回の支払日から今回の支払日まで日割り計算された分が上乗せされます。
カード会社により異なりますが、一般的にリボ払いの支払い方式は2種類あります。
【元金定額方式】
- あらかじめ設定する一定額=返済額、利息を上乗せして返済
- 利息額に応じて毎月の返済額が変わる
- 返済を重ねるにつれ返済額が減っていく
- 元金が早く減り、累計利息額を抑えやすい
【元利定額方式】
- あらかじめ設定する一定額=元金+利息
- 毎月の返済金額が一定なので返済計画を立てやすい
- 元金が減りにくい
元利定額方式は、設定した返済額に利息額が含まれるため、利用金額が大きいほど返済額が元金に届きにくくなるのが難点です。
結果、返済を重ねても中々元金が減らない事態を招いてしまいます。
支払い方式に特にこだわりがなければ、元金定額方式を選ぶと良いでしょう。
分割払いは、支払いの全額を一度に決済せず、指定の回数に分けて支払う方法です。
一見リボ払いと似ているようですが、リボ払いと分割払いは以下の点が違います。
リボ払い | 分割払い | |
---|---|---|
支払い回数 | 完済するまで | 2~36回 |
1回の支払額 | 自分で決めた額 | 決済額を分割回数でわった額 |
手数料 | あり |
リボ払いは金額を決めて支払う方法ですが、分割払いは回数を決めて支払う方法です。
また、手数料もリボ払いは年率が一律なのに対し、分割払いは2回は無料、3回以上は12.0%~15.0%程度(分割回数に応じて手数料が上がる)です。
③あとからリボへ変更可能な決済
カードにより若干の違いはありますが、ほとんどの支払い方法があとからリボへ変更が可能です。
A社 | 【変更可能な支払い方法】
【変更できない支払い方法】 |
---|---|
B社 | 【変更可能な支払い方法】 一回払い、分割2回払い・ボーナス一括払い・キャッシング1回払い
【変更できない支払い方法】 |
C社 | 【変更可能な支払い方法】
【変更できない支払い方法】 |
D社 | 【変更可能な支払い方法】 一回払い、分割2回払い、ボーナス一括払い、二括払い、キャッシング1回払い 【変更できない支払い方法】 |
なお、年会費やローン返済金、事務手数料や授業料など、決済の内容によりあとからリボへ変更できない項目があります。
詳しくは、各カード会社へお問い合わせください。
あとからリボの利用方法
ここからは、あとからリボの申し込み方法や返済方法について解説します。
①申し込みはインターネットや電話で
あとからリボは、決済後、カード会社が設定する期限までにオンラインで申し込み手続きをします。
電話で申し込みができる会社もあります。
次回請求予定額のうち、リボ払いに変更したい額を決め、申し込みます。
- 全額をリボ払いに変更
- 一部をリボ払いに変更(予定明細からリボ払いに変更したい項目を選択)
②多く返せそうな場合は臨時の返済ができる
あとからリボは申し込み時に支払額を自分で設定しますが、臨時収入があったなど予定より多く返済が出来そうな場合、毎月の支払金額に加えて臨時の返済ができます。
- オンラインで:マイページから次回返済額の増額を申し込む
- 銀行振込で繰り上げ返済
- 提携金融機関やコンビニATMで繰りげ返済
他にも、カードによっては以下のような変更ができることがあります。
- 支払日を早める
- 次回支払額の臨時増額
- 次回支払額の臨時減額
臨時減額の場合は通常返済下限額が決められているので、それを下回らない額を設定できます。
詳細は各カード会社へお問い合わせください。
リボ払いは「日割りで手数料が発生する」システムです。
そのため、臨時減額を行うことは返済日数の延長や、累計手数料の増加に繋がるため利用には注意しましょう。
支払い日を早めたり、積極的に臨時の返済をしてスピーディーな返済を心がけ、支出を最低限に抑えて早期完済を目指しましょう。
あとからリボのメリット・デメリット
本章では、あとからリボのメリットとデメリットについて紹介していきます。
①あとからリボのメリット
あとからリボのメリットは以下のようになります。
- 支払い額の増額・減額ができる
- 臨時の返済がしやすい
- 毎月一定額を支払うので支払い忘れがない
最大のメリットは支払額の変更がしやすい点です。
他の支払い方法では、支払い開始後に支払い方法を変えることはできません。
また、カード会社によっては臨時の返済ができなかったり、できても臨時の返済の方法などに制限があることがあります。
その点、リボ払いは支払額の増減額変更や臨時の返済をしやすく、財政状況に応じて返済プランを組み立てられます。
- 臨時の返済/次回支払額の臨時増額→リボ払いの残高を減らせる!
- 支払日を早める→かかる手数料を減らせる!
【次回支払い日に予定額を支払えなさそうな場合】
- 次回支払額の臨時減額→支払い遅延を防ぐ事が出来る
返済額を減額すると、返済期間が長くなり、最終的に支払う手数料が大きく上がります。
そのため、減額はあくまで「返済予定の満額が用意できない場合に支払い遅延を防ぐためのいざという手段」と捉えておきましょう。
また、毎月返済しているため返済を忘れることがないのもメリットです。
②あとからリボのデメリット
利用前に慎重に検討しておきたいデメリットは1つずつ確認していきましょう。
(1)指定の申し込み期限を過ぎると利用できない
あとからリボへの変更申し込みはカード会社が設定した申し込み期限を過ぎると利用ができません。
分割払いやボーナス一括払いからの変更の場合も、期限前に申し込みをしましょう。
(2)手数料が高く、毎月の返済額が少ないと返済が長期になる
あとからリボの手数料は、一般的にカードの支払い方法の中で最も高額です。
そのため、毎月の返済額を少額に設定すると、返済額が手数料の支払いに取られ、残額に届かず、完済までの期間が長期化してしまいます。
(3)計画的に利用しないと返済額の管理が難しくなる
気軽に利用を繰り返すということは、並行して何件もお金を借りているような状態です。
その数が多くなると、何にどのくらいの残額があるのかを管理することが難しくなってしまいます。
(4)加盟店や決済内容によっては利用できないことがある
カードが利用できる決済ならあとからリボが利用できるとは限りません。
カード年会費や家賃、授業料など、一部加盟店や決済の内容によってはリボ払いに変更できない場合があります。
③利用の際の注意点
リボ払いという支払い方式は、カード会社に支払いを立て替えてもらって決済をする状態です。
そのため、気軽に利用を繰り返したり、長期利用になると高額な手数料が圧迫し、残額が減らないという負のサイクルに陥りかねません。
上手に利用するためには最低限にし、返済は早期に一括返済か、臨時の返済を心がけましょう。
まとめ
- あとからリボはカード決済後、支払い方法をリボ払いに変更できるサービス
- 「急な出費で残高不足」「支払い方法にリボが選べない」場合に向いている
- 限度額の範囲内で変更対象を選べる
- 一般的に、「1回払い」「分割2回払い」「ボーナス一括払い」を変更できる
- 返済額は自分で設定し、毎月返済する
- 臨時の返済ができる
- 利用には手数料がかかる
- 申し込みは支払い確定後、期限までにインターネットや電話で
- あとからリボのメリットは臨時の返済や返済額の増額などがしやすいこと
- あとからリボのデメリットは、手数料の高さ、申し込み期限があること、一部加盟店では利用できない場合があること
- 利用の際は、「短期・一括」「積極的な繰り上げ返済」を心がける