「東京スター銀行の口座にはどんなメリット・デメリットがあるんだろう?」
東京スター銀行は金利・手数料が高水準のネット銀行。
ネット銀行ですがファイナンシャル・ラウンジという支店を国内に30店舗持っています。
この銀行最大のメリットは手数料の安さ。
月8回まで全ての提携ATM利用手数料が実質無料になります。
ただし、月9回以上ATMを利用する場合、9回目以降は手数料が他の銀行よりもかかりやすいのが欠点。手数料無料となるATMが東京スター銀行ATMしかなく、あまり街中にないためです。
ここでは、東京スター銀行のメリットとデメリットをもれなく解説していきます。
他のネット銀行とも比較し、多方面から東京スター銀行を見ていきますよ。
読み終えていただければ、あなたと東京スター銀行の相性がばっちり分かること間違いなしです。
目次 [表示]
東京スター銀行の基本情報 手数料無料が多く、普通預金高金利
まずは東京スター銀行の基本情報を確認していきましょう。
東京スター銀行の特徴は手数料が全体的に安いことです。
特に、ATM利用手数料は月8回まで実質無料です。
月々の入出金回数が少なければ、銀行に支払う手数料をかなり節約できるでしょう。
また、預金商品の種類が多いことも東京スター銀行の特徴。
特に普通預金は、東京スター銀行を給与受取口座に指定すれば、0.1%の高金利で預けられます。
東京スター銀行の手数料や各種金利を確認していきましょう。
①【対応ATM・手数料】全てのATMで月8回まで利用手数料実質無料!ただし、9回目以降は手数料がかかりやすい
8回分までの手数料は翌月にキャッシュバックされるためです。
1カ月の間に10回、ATMで手数料のかかる取引をしたら、翌月8回分の手数料がキャッシュバックされます。
支払った手数料は実質2回分のみになるということですね。
ただし、キャッシュバックの上限金額は手数料が発生した月の預金平均残高の10%までです。
手数料は110~220円なので、預金平均残高が17600円であれば、220円の手数料で8回取引をしても全額キャッシュバックされます。
そこまで高いハードルではありませんが、東京スター銀行の口座をサブ口座として使う場合は注意しましょう。
9回目以降発生する手数料は、利用したATMの種類・取引内容によって決まっており以下のようになっています。
ATM名 | 入金手数料 | 出金手数料 |
---|---|---|
東京スター銀行ATM | 無料 | 0~110円 |
ゆうちょ銀行ATM | 無料 | 110~220円 |
セブン銀行ATM | 110円 | 110~220円 |
都市銀行、地方銀行 信用金庫/信用組合 | 利用不可 | 各行所定の手数料 |
コンビニ設置のMICS提携ATM | 利用不可 | 各行所定の手数料 |
東京スター銀行ATM、ゆうちょ銀行ATM、セブン銀行ATMの出金手数料はさらに時間帯によって細かく決められています。
以下の表の通りになります。
上の表から分かる通り、月9回目以降の利用でも出金手数料が無料になるのは「平日・土曜日の日中に東京スター銀行ATMから出金した場合」のみです。
東京スター銀行ATMは数が少なく、例えば東京都内には118件しかありません(2020年2月20日現在)。
東京スター銀行ATMを使えば月9回以上の使用でも手数料を節約できますが、数が少ないためあまり現実的ではないでしょう。
そのため、東京スター銀行では月8回の手数料無料回数を使い切ってしまうと、その後は手数料が発生しやすいと言えます。
月9回以上入出金がある場合は今よりも手数料がかかってしまう可能性もあるため、自分の入出金ペースと比較することが重要です。
②【振込手数料】インターネットバンキング利用+郵送取引明細書を受け取らない設定で月3回無料
続いて、東京スター銀行の振込手数料について解説していきます。
まずは東京スター銀行の振込手数料を一覧形式で一気に確認してしまいましょう。
東京スター銀行で振込をする場合には、インターネットバンキング「東京スターダイレクト」がおすすめ。
窓口やATMに比べ手数料が安く、条件をクリアすれば他行宛の振込手数料も月3回まで無料になるためです。
無料になる条件は「スターワン口座取引明細書の郵送設定を「郵送しない」にしていること」です。
スターワン口座取引明細書は毎月10日前後に郵送される前月の取引をまとめた紙の明細書。
東京スター銀行には通帳がないため、通帳の代わりに取引明細書を毎月郵送しているのですね。
この取引明細書を「郵送しない」に設定していれば、東京スターダイレクトからの他行への振り込み手数料が月3回まで無料になります。
取引詳細は、Webの会員ページから確認することができるので安心です。
紙の明細書がなくても構わないという場合には、ぜひ「郵送しない」設定に変更しておきましょう。
③【預金商品・金利】給与受取口座に指定で普通預金金利0.1%!預金商品も種類豊富
東京スター銀行は預金商品の種類がとても豊富です。
金利は預金に特化したネット銀行に劣るものの低くはありません。
特に普通預金は、東京スター銀行を給与受取口座に指定することで、金利が高くなります。
0.001%から、100倍の0.1%に上がるのです。
例えば、100万円を0.1%の口座に1年間預けた場合1000円の利息が付きます(税金を考慮しない場合)。
1年間お金を預けているだけで1000円前後のお金が貰えるのは嬉しいですね。
(1)円預金
それでは東京スター銀行の預金商品とその金利を円預金商品から順に見ていきましょう。
定期預金金利が0.015%であるため、普通預金でありながら定期預金以上の金利になっています。
預金商品の数は現在募集していないものも合わせて10種類以上と豊富。
いろいろな預金商品を検討する楽しみがあると言えます。
(2)外貨預金
同様に、外貨預金も種類が豊富でさまざまな預金商品から好きなものを選ぶことができます。
普通預金、定期預金、仕組み預金に分けて見ていきましょう。
米ドル | 0.5% |
---|---|
ユーロ | 0.02% |
豪ドル | 0.3% |
NZドル | 0.3% |
南アランド | 2.1% |
米ドル | 豪ドル | NZドル | |
---|---|---|---|
右肩上がり定期預金(3年) | 1年目:1.3% 2年目:1.4% 3年目:1.5% | 1年目:0.7% 2年目:0.8% 3年目:0.9% | 現在募集なし |
右肩上がり定期預金5年 | 1・2年目:1.5% 3・4年目:1.6% 5年目:1.7% | – | – |
外国為替レート参照型オフセット定期預金 外貨預入タイプ | 現在募集なし | 1% | – |
参考現在募集のない東京スター銀行の外貨預金
- 外国為替レート参照型ジャンプアップ外貨定期預金
- エコのチカラ
- 金の卵
このように、東京スター銀行は外貨預金も種類が豊富です。
外貨預金は全体的に円預金よりも高金利ですが、中でも「王様金利外貨定期預金」の金利の高さには、目を見張るものがあります。
預け入れは20万円相当の外貨から、預入期間は1カ月固定、中途解約不可といった条件があるものの、米ドル15%など魅力的な高金利です。
現在募集していない預金商品も多いですが、さまざまな預金を活用できるのはこの銀行のメリットのひとつと言えるでしょう。
東京スター銀行と他行の比較 各分野で「けっこう良い」のが東京スター銀行
東京スター銀行について一通り確認したところで、最後に他のネット銀行と東京スター銀行を比較していきましょう。
今回東京スター銀行と比較していくのはそれぞれ強みの異なるネット銀行4行です。
- 普通預金が高金利
CHECKあおぞら銀行BANK支店 - 仕組み預金が高金利
CHECKじぶん銀行 - 外貨定期預金が高金利
CHECK住信SBIネット銀行 - 手数料無料ATMが多くて便利
CHECKSBJ銀行
ひとつずつ、順番に比較していきます。
①【普通預金金利】あおぞら銀行BANK支店は普通預金金利0.2%と高金利
その普通預金金利は0.2%。
給与受取口座に指定した場合の東京スター銀行の金利0.1%の2倍です。
例えば100万円を1年間預けた場合、金利が0.2%なら、2000円の利息がつきます(税金を考慮しない場合)。
1年間お金を預けるだけで、小さな子のお年玉と同じぐらいの金額が貰えます。
あおぞら銀行BANK支店に口座を持てば無条件で普通預金金利が0.2%になるので、手軽に高金利を実現できるのもメリット。
東京スター銀行は、普通預金金利という面ではあおぞら銀行BANK支店に劣ってしまっていると言えるでしょう。
ただし、あおぞら銀行BANK支店で、入出金手数料がかからないATMは、ゆうちょ銀行のもののみ。
また、外貨預金や仕組み預金もありません。
月8回まで手数料無料のATMの使いやすさ、そして預金商品の豊富さでは、東京スター銀行に軍配が上がります。
②【仕組み預金】じぶん銀行のスイッチ円定期預金は豪ドルタイプ6.5%の高金利
じぶん銀行は東京スター銀行と同じく、預金商品の豊富さが強みになっているネット銀行です。
東京スター銀行の預金商品数には劣りますが、じぶん銀行は景品付きの定期預金などユニークな商品を取り揃えています。
その中でも特に注目したいのが「スイッチ円定期預金」。
米ドルタイプ3%、豪ドルタイプ6.5%の高金利です。
<スイッチ円定期預金とは>
元本が米ドルや豪ドルに両替されて返ってくる可能性がある代わりに、金利は高め。
- 円安のとき
元本は日本円で払い戻し - 円高のとき
元本は外貨で払い戻し
(自分で日本円に換える)
外貨で払い戻されたときは、すぐ日本円に戻すと為替差損が発生してしまいます。円安になってから戻さなくてはなりません。
さて、実は東京スター銀行にもほぼ同じ内容の「円活」という名前の仕組み預金があります。
「円活」も、為替レートによって払戻通貨が変わる仕組み預金です。
両行を一概に比較することはできません。
が、仕組み預金だけで見るなら、より高金利のスイッチ円定期預金の方が使いやすいでしょう。
③【外貨定期預金】住信SBIネット銀行は1年もの米ドル定期預金金利1.8%
住信SBIネット銀行は外貨預金が高金利なネット銀行です。
この項目では、外貨預金の中でも特に高金利な「外貨定期預金」の金利を比較していきましょう。
米ドル | 1.25%~1.8% |
---|---|
ユーロ | 0.001% |
英ポンド | 0.35%~0.4% |
豪ドル | 0.5%~0.7% |
NZドル | 0.8~1.1% |
カナダドル | 0.7%~0.9% |
スイスフラン | 0.001% |
香港ドル | 0.7%~1.75% |
南アフリカランド | 4.7%~5.5% |
基軸通貨として信頼のある米ドルの定期預金金利は1.25%~1.8%。
1年もの定期預金の金利が1.8%になっています。
一方で、東京スター銀行の外貨定期預金金利は以下の通りです。
東京スター銀行 | 0.9%~1% |
---|---|
住信SBIネット銀行 | 1.25%~1.8% |
米ドルで比べると、東京スター銀行の金利は、全ての預入期間で、住信SBIネット銀行に劣っています。
他の外貨もユーロを除いて住信SBIネット銀行の方が金利が高いです。
そのため、ふつうに外貨定期預金をするならば住信SBIネット銀行の方が優れていると言えます。
一方で、東京スター銀行の「王様金利外貨預金」は米ドル預金金利が15%と群を抜いて高金利。
100万円相当の米ドルを預金した場合、1カ月で1万2500円相当の利息がつきます。
ただし、「王様金利外貨預金」には以下のような特徴があり、通常の外貨定期預金と同じ運用はできません。
王様金利外貨預金の注意点
- 預入期間は1カ月間で固定
- 中途解約不可
- 預け入れは円からのみ
- 預入金額は最低でも20万円から
- 満期後は通常の外貨定期預金(米ドル金利:0.9%~1%)に切換
うまく活用できれば、東京スター銀行の外貨定期預金にも強みがあると言えるでしょう。
④【対応ATM・手数料】SBJ銀行はセブン銀行ATM手数料無料・E.net手数料月10回無料と使いやすい
SBJ銀行は各種手数料が安く、使いやすいネット銀行です。
コンビニATMで手数料が月10回まで無料になる点が魅力です。
セブン銀行 | 110円 ※セブン銀行・イオン銀行・イーネット合わせて月10回まで入出金無料 | |
---|---|---|
イオン銀行 | ||
イーネット | ||
ゆうちょ銀行 | 110円 ※ゆうちょ銀行・みずほ銀行合わせて月3回まで入出金無料 | |
みずほ銀行 |
ゆうちょ銀行・みずほ銀行で合わせて3回まで手数料無料になるサービスもあります。
コンビニATMとゆうちょ銀行・みずほ銀行をフル活用すれば月13回まで手数料を無料にできますね。
東京スター銀行でATM利用手数料が実質無料になる回数は、月8回。
手数料が無料になる回数ではSBJ銀行の方が優秀です。
一方で、SBJ銀行は全てのATMで入金にも手数料がかかるため、口座に入金する際にも無料回数を消費してしまいます。
そのため、入金を頻繁にする場合はSBJ銀行より東京スター銀行の方が使いやすいでしょう。
次に、SBJ銀行の振込手数料にも注目していきましょう。
SBJ銀行宛て | 他行宛て | |
---|---|---|
窓口 | 無料 | 330円 |
SBJダイレクト (インターネット・スマートフォンバンキング) | 220円 ※月7回まで無料 | |
SBJ Biz-DIRECT (インターネットバンキング) | 330円 |
SBJ銀行の振込手数料の特徴は何より、SBJダイレクトからの振込で他行宛ての振込手数料が月7回まで無料になること。
東京スター銀行の振込手数料は全体的にSBJ銀行よりも高め。
振込無料回数も月3回までとSBJ銀行より少なく、振込に関してはSBJ銀行の方が便利だと言えます。
このように「使いやすいネット銀行」として東京スター銀行を選ぶ場合、SBJ銀行が大きなライバルになります。
SBJ銀行の普通預金金利は0.02%。
東京スター銀行の普通預金(給与受取口座に指定した場合)の5分の1です。
それぞれ一長一短であるため、各銀行の特徴を掴んで一番使いやすい銀行を選んでいきましょう。
まとめ
- 東京スター銀行は月8回まで全てのATMで利用手数料が実質無料。一方で、もともと手数料無料のATMが少ないため月9回目以降の利用は手数料がかかりやすい。
- 郵送取引明細書を送らない設定にしていれば、インターネットバンキングからの他行宛の振込は月3回まで無料。
- 東京スター銀行を給与受取口座に指定していれば、普通預金金利が100倍の0.1%にアップ。
- 預金商品の種類が多いが、ほかの 銀行と比較したとき金利がイマイチなものも少なくない。ただし、王様金利外貨定期預金など一部高金利商品もある。
東京スター銀行は手数料が安く、普通預金金利が高い普段使いに向いた銀行です。
自分の使いたいサービスで比較しながら、あなたにぴったりの銀行を探していきましょう。