現在、店頭でのクレジット決済では「カードに搭載されたICチップを読み取る」という方法が一般的です。
今回は「ICカード」「ICチップ」を使った日々のお支払いの方法や、従来の磁気ストライプ決済との違いをまとめました。
目次
「ICカード」とその種類について
それでは「ICカード」の概要とその種類について解説します。
①ICカードとは集積回路(IC)を組み込んだカードのこと
ICカードとは、集積回路(IC)を組み込んだカードの総称です。
お支払いに使えるカードの場合、支払いを便利にするためのICが搭載されていると考えてよいでしょう。
ICカードには大きく分けて、「接触型ICカード」と「非接触型ICカード」の2種類が存在します。
そのどちらも、私たちの生活において非常に身近な存在となっています。
②「接触型ICカード」はクレジット会社や銀行が発行するカードに多い
接触型ICカードに該当するのは、主にクレジット会社が発行するカードや銀行のデビットカードです。
これらのカードでは以下のように、集積回路が集まったICチップが搭載されています。
▲券面の左側にある四角い部分が、IC(集積回路)を搭載したICチップとなっています。
このICチップを専用の端末に接触させて読み取りを行うことから、このタイプのカードは接触型ICカードと呼ばれています。
▲接触型ICカードとその読み取り端末の利用例
③「非接触型ICカード」は交通系電子マネーカードなど
「非接触型ICカード」は主に交通系ICカードや電子マネーのカードとして使われています。
データ読み取り時に、読み取り端末とICチップを接触させる必要がなく、「かざすだけ」で決済などを行えます。
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ICカードのメリットとは
ここからはICカードのメリットについてお話していきます。
①従来の磁気カードに比べると偽造が困難で、安全性が高い
クレジット会社が発行するカードの主流は、従来の「磁気ストライプカード」から「ICカード」に移行しています。
磁気ストライプカードとは、読み取り機にカードをスライドさせて決済に必要な情報を読み取るものを言います。
そして現在ICカードが主流となっているのは、ICカードの方が偽造が困難で、安全性が高いためでしょう。
磁気ストライプを不正に読み取る犯罪のことは「スキミング」と呼ばれます。
これに対しICチップは、外部からの不正な情報の読み取りがほぼ不可能となっています。
不正利用が行われにくいというのは、利用者にとってもカード会社にとっても大きなメリットです。
②現在主流のカード決済端末機はICチップを利用したもの
ICチップ付きカードの最も大きなメリットは、「最も主流の支払方法である」ことです。
現在、日本国内の多くのお店ではカード払いを行う際、カードを差し込んでICチップを読み取る端末を利用します。
仮にICチップが搭載されていないカードを使って買い物をしたい場合には、その読み取り端末を利用できないことを伝えて磁気ストライプを読み取ってもらう必要があり、手間がかかります。
「標準的な支払方法を利用できる」というのは、それだけで大きな利点だと言えるでしょう。
③本人確認の際にはサインではなく暗証番号が用いられる
磁気ストライプを使った決済では本人確認にサイン(署名)が求められるのに対し、ICチップを使った決済であれば本人確認の方法は「暗証番号の入力」で済みます。
サインよりも簡単、かつ本人確認の精度も高いということで、こちらもICチップを使った決済のメリットだと言えるでしょう。
★どちらの支払い方法であっても、少額決済の場合は本人確認を求められないことも多いです。
④ICチップが搭載されていても、従来の磁気ストライプでの決済を利用できる
今後は段階的に廃止される予定にあるとのことですが、今のところ「ICチップを使った決済しか使えない」カードはありません。
そのため仮にそのお店がICチップの読み取りに対応していなくても、ICチップ搭載のカードによる磁気ストライプ決済が可能です。
「磁気ストライプしか搭載されていないカード」よりも「ICチップも磁気ストライプも使えるカード」の方が便利であることは間違いないでしょう。
最近は、磁気ストライプしか搭載されていないカードは減ってきています。
ICカードとそのメリットについてのまとめ
- ICカードとはIC(集積回路)を搭載したカードの総称で、大きく分けて「接触型」「非接触型」の2つがある
- 現行のショッピング用のカードは、ICチップを搭載した接触型のICカードが一般的。
従来の磁気ストライプカードに比べると不正利用の被害に遭いづらく、安全性が高い
ショッピング用のカードは、その安全性や機能性を進化させ続けています。
新しくカードを作る際にはICチップの搭載はもちろん、非接触型の支払方法に対応しているかどうかを気にかけてみるのも良いでしょう。